最近、お客さんと話していて感じることがあります。
以前よりも「どこに頼めばいいのか分からない」という相談が増えています。
図面はあるのに成立しないケースもあれば、試作はできても量産で崩れることもある。
さらに、コストを優先した結果、品質が安定しないという話も珍しくありません。
こうした状況を見ると、発注側もかなり苦労しているなと感じます。
町工場の構造が噛み合わなくなっている
この背景には、従来の町工場の構造があります。
言われたものを作る、図面通りに加工する、価格と納期で評価される。
もともとは合理的な仕組みでしたが、今の開発スピードや製品の複雑さには合わなくなってきています。
というのも、現在は図面が完成してから依頼されるケースの方が少ないからです。
設計途中の状態であったり、成立するか未確定の案件も増えています。
そのため、「図面通りに作る」だけではどこかで破綻してしまいます。
ベンチャーとは何か
そこで極東精機では、この構造から抜けることを決めました。
社内では「ベンチャー工場」と呼んでいます。
ただし、ここで言うベンチャーは会社の新しさではありません。
あくまで、新しい価値を作りにいく姿勢のことです。
たとえば、まだ正解がない領域に踏み込むこと。
あるいは、仮説を立てながら前に進むこと。
さらに、失敗を前提として改善を繰り返すこと。
こうした動きをしているかどうかが本質だと考えています。
極東精機は創業77年ですが、取り組んでいる内容はかなりベンチャー的です。
つまり、老舗であることとベンチャーであることは矛盾しません。
ベンチャー工場という立ち位置
では、具体的に何が変わるのか。
まず、加工だけで完結させません。
設計段階から関わり、量産を前提に構造を調整します。
さらに、見た目や触り心地、使われ方まで含めて最終製品の価値を一緒に作ります。
こうして踏み込むことで、初めて成立する製品が増えてきました。
一方で、発注側にとって一番困るのは「作れるが責任は持たない」という状態です。
だからこそ、成立するところまで伴走する会社が求められています。
実際にやっていること
そのために、極東精機ではいくつかの取り組みを進めています。
まず、ODMや自社製品を持つこと。
次に、設計や開発に積極的に関わること。
そして、ブランドや売り方まで理解すること。
この3つを通じて、「どう作るか」ではなく「何をどう成立させるか」で会話ができるようになります。
これからの製造業
これからの製造業では、技術力は前提条件です。
その上で、どこまで踏み込めるかが問われます。
つまり、発注側の課題に対してどこまで自分ごととして関われるか。
この姿勢がなければ、選ばれにくくなっていくはずです。
だからこそ、極東精機は「ベンチャー工場」という立ち位置を取りにいっています。
まとめ
町工場という文化は非常に価値があります。
しかし、そのままでは厳しい局面に入っています。
そこで、構造自体を変えていく必要があります。
極東精機は、その変化を実際に進めています。
このブログでは、その過程をリアルに発信していきます。











